パパイヤ

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パパイヤとは

世界中の熱帯、そして一部の亜熱帯地域で親しまれている代表的なトロピカルフルーツ、パパイヤ。
その鮮やかな果肉と豊富な栄養価から、「黄金の果物」「メディカルフルーツ」とも呼ばれ、古くから世界中で愛されてきました。
日本では「木瓜」や「万寿果」などの別名でも知られています。

中でも、ハワイ島・ビッグアイランドで育つパパイヤは格別です。
燦々と降り注ぐ南国の太陽と、夜に訪れる涼やかな空気――この昼夜の寒暖差が、果実に旨みをぎゅっと閉じ込め、甘さと香りを深めていきます。
さらに、今もなお活動を続けるキラウエア火山の麓に広がる溶岩土壌は、ミネラルに富み、まさに果実にとって理想的な環境。
この特有の気候と土壌が、濃厚な甘みと芳醇な香りをたたえたパパイヤを育むのです。

かつてコロンブスは、この果実を「天使の果物」と称賛しました。
自然と歴史が織りなす、南国の贈りもの。
それが、今もなお世界中の食卓と人々の心を魅了し続けるパパイヤです。

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品種

① カポホソロ種

ハワイ産カポホ・ソロ種は、ハワイ島・キラウエア火山の麓に広がるカポホ地区で育まれる、ソロ系パパイヤの中でも特に品質の高い品種です。完熟すると果皮は鮮やかな黄色に色づき、カットすると中心に黒い種がまとまって現れるため、扱いやすさも魅力です。
味わいは、まろやかでクセのない上品な甘さが特長。
華やかな香りがふわっと広がり、果肉はとろけるようになめらかで、口に入れた瞬間に南国の豊かな風味が広がります。酸味が控えめで、果実特有のくせもほとんどないため、パパイヤ初心者やお子さまにもおすすめしやすい品種です。
この濃厚な甘みと香りを育むのは、ミネラル豊富な火山性の土壌と、昼夜の寒暖差が大きいハワイ特有の気候環境。自然の恵みと土地の力が育てた、まさに“ハワイが誇るトロピカルフルーツの逸品”です。

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② サンライズ種

ハワイ産サンライズ種は、果肉の美しい赤橙色が特徴の、高品質なトロピカルフルーツです。ハワイで品種改良されたこのパパイヤは、完熟すると果皮が鮮やかな黄色に色づき、まるで朝焼けを思わせる果肉の色合いから「サンライズ(Sunrise)」の名が付けられました。

その味わいは、カポホ・ソロ種のような甘さに加え、ほのかな酸味が心地よく、よりさっぱりとした後味が楽しめるのが特長です。
現在は主にハワイ諸島でのみ栽培されており、日本では限られた時期・数量でしか出回らない希少な存在。鮮やかな果肉と爽やかな味わいを持つこのパパイヤは、フルーツ好きの間でも密かに人気を集めています。

栄養成分・効能

パパイヤは、そのトロピカルな甘さと爽やかな香りに加えて、からだにうれしい栄養がたっぷり詰まった果物です。特に注目すべきは、以下の3つのポイントです。

1. 美肌や免疫力アップに役立つ「ビタミンC」が豊富
パパイヤ100gあたりに含まれるビタミンCは50mg以上。
これは、一般的な果物と比べても高い含有量で、抗酸化作用による肌の健康維持や、免疫力アップに役立ちます。

2. 腸内環境を整える「食物繊維」
水溶性・不溶性のバランスが良く、100gあたり1.3gの食物繊維を含んでいます。
毎日のスッキリをサポートし、腸内環境の改善にもひと役買います。

3. 美容や健康維持に欠かせない「ビタミンA(β-カロテン)」
パパイヤはβ-カロテンも豊富。体内でビタミンAに変換され、目や肌の健康維持に貢献します。
色鮮やかなオレンジ色は、その栄養の証です。

そのほかにも、カリウムや葉酸などの微量栄養素を含み、バランスの良い栄養補給ができるパパイヤ。
日々の食生活に取り入れることで、美容・健康を内側からサポートしてくれる“フルーツのサプリメント”とも言える存在です。

※参考:「日本食品標準成分表2023年版(八訂)」より(パパイヤ/生)
▶ 文部科学省 食品成分データベース パパイヤ
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=7_07109_7

保存方法

パパイヤは、収穫後に甘みと香りが深まる「追熟型」の果物。
もっと美味しく楽しむためには、追熟の見極めと正しい保存がポイントです。

【追熟】甘さと香りを引き出す「常温保存」
ひと手間の追熟が美味しさの決め手になります。

① 追熟の目安
果皮が全体的に鮮やかな黄色に色づき、指で軽く押してやや弾力が出てきた頃が食べごろです。

②追熟の環境
直射日光を避け、風通しの良い**室温(20〜25℃)**で保管してください。

② 追熟を早めたいときは?
リンゴやバナナと一緒に紙袋へ入れると、エチレンガスの効果で熟成が早まります。

【保存】完熟後は冷蔵庫でやさしくキープ
完熟したパパイヤはとてもデリケート。甘さのピークを逃さないように、
食べごろを迎えたら冷蔵庫の野菜室で保管しましょう。

① 完熟後の保存目安:冷蔵での保存は2〜3日以内が目安です。

② カット後の保存:ラップまたは密閉容器に入れ、冷蔵庫へ。
できるだけ当日〜翌日中に食べ切るのがおすすめです。

【注意点】未熟なままの冷蔵はNG
追熟が必要な状態で冷蔵庫に入れると、甘みも香りも十分に引き出せません。

※完熟前は常温、完熟後は冷蔵※
このルールを守ることで、追熟型の魅力を最大限に楽しめます。

食べ方

①縦半分にカット
パパイヤをまな板にのせ、縦方向に包丁を入れて2つに切り分けます。
このとき、果肉の中心にある黒い種が見えてきます。

②スプーンで種を取り除く
スプーンでやさしく中央の種とその周りのゼリー質をすくい取るだけでOK。
この部分は食べないので、取り除いてください。

③ 果肉をカット
半分に切ったパパイヤをさらにくし形に切って一口サイズにカットしても良いでしょう。
果肉をスプーンですくって食べるのもおすすめです。

【パパイヤボート】
カットしてそのまま楽しむのはもちろん、半分に切ったパパイヤを“ボート”のように見立てて、ヨーグルトやアイスクリームをのせて味わうアレンジも人気です。

供給時期(表)

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